去る2025年1月31日に開催されたSRE Kaigi 2026のショートセッションで登壇しました。
イベントのスケジュール構成の都合上だと思うのですが、ショートセッションは動画配信・アーカイブがありません。
どんな感じだったのかは、現場にいた方に聞いてください(もし再演のご要望がありましたら、ご連絡いただければお話させていただきます)。
わたしにしては珍しい芸風
かなり挑戦的なタイトルで、普段あまりこういう話や話し方はしないのですが、イベントテーマ Challenge SRE に乗っかっての挑戦です。
普段はロジック積み上げなストーリーで説明的に話を進めることが多いのですが、今回はスライドとしても「プランB」で、 直情・鼓舞 を意識してみました。
懇親会では 「実質クロージングキーノートでしたね」 など暖かい言葉をかけていただきました。
大変嬉しく、また一定狙いは果たせたっぽいぞと安堵しています。
裏話: なぜこのテーマを話そうと思ったのか
テーマは「個人技偏重・組織力軽視」と「個人技軽視・組織力偏重」のバランスで、ここに危機感があったからです。
前提としてわたしは「個人技と組織力はどちらも大事」を前提としたうえで 「どちらかのあからさまな不足をもう片方で補うことはできない/非常に効率が悪い」 と考えています。
おそらく現場によって見え方がかなり違っていると思うのですが、という前置きをしつつ、、、情報システムの運用フェーズではソフトウェアを扱うので 「ソフトウェアとそれを扱う個人技で解決すべきことを、ソフトウェアと個人技で解決できないと、圧倒的に非効率」 という特性があると理解しています。
よほどのベテランか、もしくは自己確信特性がやたら強い人でもなければ、「自分発の解決策」よりも「他人発の解決策」に安心感を覚えるのは自然なことです。 しかしそれは「課題と解決策」に焦点を当てた判断・行動ではなく、「自分の内心」に焦点を当てた判断・行動です。
ことSREは組織の話題が不可分ということもあり、またAIの勢いが凄まじいこともあり、「課題と解決策」よりも「自分の内心」を特に優先したくなる環境にあります。 そして「課題と解決策」ではなく「自分の内心」を優先したのかな?と思える事例も見かけます。
わたしは「この状況はよくない」そして「この状況は嫌だ」と思ったので声を上げることにしたというわけです。 ものすごく端的に 「SREはソフトウェアエンジニアなんだから、SREはソフトウェアエンジニアリングするでしょうよ」 ということですね。
もちろん何でもかんでもソフトウェアエンジニアリングが最適解ではないので適材適所ですが、なんやかんやで 組織やAIを「書かない理由」にするのはちょっと違うんでないのかなー と思ったというわけです。
※講演中にも言いましたが「棚に上げる技術」を発揮してやっていくところだと思っています
まとめ
これはわたしの観測範囲のできごとを元にしたお話です。
世界は多様性に満ち溢れており様々な現場や環境がありますから、わたしが思う前提が全く成立していない現場や環境もあるでしょう。
何が良い/悪いという話ではないですし、その環境によって・現場によって・人によっての許容範囲や適解も異なるでしょう。
ともあれこのように考えているヤツがいるんだな、ということを知っていただければ幸いです。
そして同じことを感じていた方の背中を押せたのであればこれに勝る喜びはありません。
スライドに載せた名言等の出典
※XのURLを貼ってますが、わたしは基本的にBlueskyに居てXは話題の記事を読むくらいです。
Why Software Is Eating the World
Why Software Is Eating the World | Andreessen Horowitz
手を動かした人だけが世界を変える
相対的な有識者でいい
@t_wada ep 160 @o0h_ @t_wadaと開発生産性カンファレンス、大吉祥寺.pm、AIと信頼について - Yokohama North AM - LISTEN
労力は外注できるが、能力は外注できない
https://x.com/t_wada/status/1859756507115684348