このたび転職しまして2020-09-01から株式会社X-Tech5(クロステックファイブ)にジョインしています。 石田 知也 さん達と一緒に、取締役CTOとしてやっていきます。
あまり界隈は変わらず、キーワードは引き続きインターネット・Web・クラウド・インフラ・運用・モニタリング、といったあたりです。 執筆・登壇など対外活動は引き続きやっていきます。
X-Tech5ではデジタル活用を軸に、事業観点からのデジタルベースへの移行、現場観点からのシステム運用やクラウド活用のコンサルティング・支援、技術者組織・組織的技術運営観点のCTO/テックリードのメンタリング・アドバイスなどいろいろお役にたてるシーンが多いと思うので、わたしたちの今までの活動で気になるトピックがあればぜひお声掛けください。
いままで株式会社ハートビーツの取締役CTOでしたが、いろいろあって2020-08-31付でハートビーツから離れました。 長いこと顔と名前を出して色々やってきたので、もうこのご時世で誰にどのようにご挨拶すべきかもわからなくなっておりまして、個々へのご挨拶に代わりこの場で発信させてもらいます。 ハートビーツは常勤取締役が5人から1人になり、CTOとVPoEがなくなり、今までとはいろいろ変わっていくと思います。 離れる理由はみんないろいろなので、ぜひ直接聞いてください。 ハートビーツには2008年1月入社、2008年4月から取締役 技術統括責任者(CTO)になり、在籍12年8ヶ月でした。 退任が決まったのはかなり前ですが、次はどうしようかなーと思っていたところにタイミングよく声をかけてもらえたこともあり、休業期間なしで2020-09-01から新しいお仕事を始めています。
いままでと比べて会社の規模が小さくなったぶん、ひとつの案件やできごとに深く注力できるようになります。 もう何年も案件に張り付く動き方はできていなかったので、これからがとても楽しみです。 サービス、事業、インフラチーム、SREチームなどの立ち上げや伴走なんかもやっていきますので、お悩みの際はぜひお声掛けください。 会社のWebサイトは準備中なので、各種ソーシャルメディアなどでお声掛けいただけると嬉しいです。
長年にわたり公私ともに格別のご指導ご厚情を賜り大変感謝しております。 まだまだやっていきますので、引き続き何卒よろしくお願い申し上げます。
というわけで、以下は個人的な活動のまとめです。 話のネタに・個人的な振り返りのために、わたしが今までやってきたことをざっと書いてみました。 (いろいろありすぎたので、あれこれ抜けているかもしれません)
技術軸
社内的にはCTOとしてエンジニアリングを継続的に提供するための取り組みをしてきました。
- 社員の技術力向上のための情報発信
- Twitterでも流しているばばさん通信
- 社内勉強会での発表
- 毎年の技術戦略のとりまとめ・発信
- エンジニア倫理のとりまとめ・発信
- 技術選定指針のとりまとめ・発信
- 新しいコンセプトの企画立案
- 新しいプロダクトのPoC
背中を見て/見せて伝承するが難しくなっていたこともあり、エンジニア倫理のとりまとめに代表されるらしさの表明と実現に特に力を入れてきました。
案件対応していた3年ほど前までは、案件の技術的課題解決の最後の砦でした。 必ず最低限の成果を出す方法論はこの頃の経験から生まれたものです。 この経験 + ISUCONでの経験を書籍化したのがWebエンジニアが知っておきたいインフラの基本です。
hbstudyの主催もしていました(家庭の事情で多忙になり交代しました)。 今のわたしがあるのはhbstudyはじめエンジニアコミュニティのおかげです。
毎年、技術戦略と銘打ってその時々のトレンドの認識合わせ、いま/これから取り組むべきジャンルなどを社内に共有してきました。 インフラ系エンジニアのプログラミングの習得・ソフトウェアエンジニアリングへの転換は2013年、Kubernetesへの注力は2017年と、それなりに早い時期から取り組んできました。 Kubernetesのアドベントカレンダーを書いたのが2014年(Kubernetes Advent Calendar 2014 - Qiita)、DockerとKubernetesを取り上げたムックの発売が2016年なので、相当に耳と手は早い方だったと思います。
社内への情報展開は「ばばさん通信」と銘打ってわたしのブックマークを共有してきました。 自分で配信システムを作ったので最後に確認したところ、ここ3年間で10468件(359回)でした。 その一部はTwitterにも流してました。 Twitterのほうへは今後も続けていければと思ってます。
組織軸
入社当時20人そこそこだった従業員は80人に迫り、売上も人数も数倍になりました。 エンジニアリングを提供する事業においてどういう組織だと安心して居られて、気持ちよくパフォーマンスが出せるかを考えて実践してきました。 わたしより社歴が長い社員は創業メンバーの取締役しかいなくなっていたのですが、わたしの直後からは社員が長く在席してくれるようになり(エンジニアだけでなく管理部門も!)、長く選ばれる会社を実現できたのは大きな誇りです。
組織面ではこんなことをしてきました。
- アルバイト中心の体制から正社員中心の体制への移行
- 24/365体制とエンジニアリング担当をそれぞれ部門化
- 基盤開発部門を設立
- エンジニア教育部門を設立
とはいえこのあたりはきちんと学んで修めた、@ka_maekawaや@nari_ex(元VPoE)が本当に上手で、組織が大きくなってからはおんぶに抱っこでした。
個人
在職中はいろいろな経験をさせていただきました。
- 各種登壇
- 商業出版で単著4冊、共著2冊
- ムックや雑誌への寄稿
- 産業技術大学院大学で修士号取得
- 電気通信大学で非常勤講師
わたし、インターネット・Webシステムの運用フェーズに携わるのが好きなんですよね。モニタリングとかも。システムが「今生きてるぞ!」って感じがしてすごく好き。
最近は手を動かすエンジニアリングそのものよりもメタなところの仕事が増えていましたが、社内ポータルを片手間に書いたりするのはとても楽しい体験でした。
在任中に、知ってはいたけど実感したのは 「自分は変えられる。コツコツと行動し続けると本当にいろんなことができるようになる」 ということです。 もちろん周囲の協力の上で成り立つことですが、内的には根性や執念を持って行動し続けるのがポイントだったと思います。 なんだかんだいって自分の気持ちは自分で作れるものなので、沈んだ気持ち・後ろ向きな気持ち・躊躇する気持ちは理性で乗り越えられることが多々あります。 他人から理性で乗り越えろと言われるのは違うし、他人から言われるとできないことが多々あったりするんだけど、自分でやろうと思って続けてると打率が上がってきます(そして引き際も見えてきます)。
考え方の軸は ハートビーツのエンジニアの倫理規定 という形でとりまとめました。 成長の項目は特に気に入っています。
- 結果を実現すること
- 結果の期待値を維持すること
- 結果の期待値を高めること
社会人の成長は相手からの信頼で構成されていると言ってもよいです。
まさに言うは易く行うは難しということですが、自分は変えられるので、根性や執念をベースに、目標や方針を曲げたり伸ばしたり・走ったり休んだりしながら実現・継続していくつもりです。
そんなわけで、引き続き何卒ご贔屓に。